8-11 -encrypt:PDFセキュリティ設定

処理内容

入力ファイルにパスワードセキュリティを設定します。

補足:セキュリティ設定におけるPDFバージョンについて:

  • 入力ファイルが持っていたセキュリティ情報は、出力PDFファイルには引き継がれません。

    入力ファイルのPDFバージョンが小さかった場合、出力ファイルの暗号化種別に応じたPDFバージョンにバージョンが上がります。各暗号化種別に対応したPDFバージョンは以下の表の通りです。

表:暗号化種別に応じたPDFバージョン

 暗号化種別

PDFバージョン

 128bit RC4

 1.5

 128bit AES

 1.6

 256bit AES

 1.7

コマンド例

[コマンド例の実行内容]

test.pdfに対しパスワードセキュリティを設定し、out.pdfとして出力する。

今回のパスワードセキュリティは以下内容で設定される。

  • 暗号化種別:256bit AES暗号化
  • 開くためのパスワード:なし
  • 権限パスワード文字列:「pass123」
  • 印刷権限:「低解像度」
  • 内容のコピー:不許可

[Windows]

AHPDFToolCmd80.exe -encrypt -ownerPass pass123 -filterType 4 -perms2 -print 1 -copy false -d C:\test\test.pdf -o C:\sav\out.pdf

[Linux]

AHPDFToolCmd80 -encrypt -ownerPass pass123 -filterType 4 -perms2 -print 1 -copy false -d /home/antenna/test/test.pdf -o /home/antenna/sav/out.pdf

フォルダ指定:対応有り

「-d」のパラメータに入力フォルダを、「-o」のパラメータに出力フォルダを指定して一括処理することができます。

入力フォルダ内のPDFファイルに対し、セキュリティを設定します。なお、出力ファイルは入力ファイル名と同一名で出力フォルダに出力されます。

パラメータ

パラメータ

内容

-userPass <Val>

[-userPassと-ownerPassのどちらかは指定必須]
<Val>で文書を開くパスワード(別名ユーザーパスワード)を設定。

-ownerPass <Val>

[-userPassと-ownerPassのどちらかは指定必須]
[-filterTypeを指定する場合:-ownerPassの指定必須]
<Val>で権限パスワードを設定。

-filterType {2 | 3 | 4}

省略可。
暗号化種別の設定。指定がない場合、「4: 256bti AES」

2: 128bit RC4
3: 128bit AES
4: 256bit AES

2~4以外が指定された場合エラーとなる。
「-filterType」を指定した場合は「-ownerPass」の指定が必須。無い場合はエラーとなる。

-perms2

「-filterType = 2/3/4」の場合のセキュリティ設定。省略可。

-print {0 | 1 | 2}

省略可。
印刷の可否。指定がない場合、「0:許可しない」

0: 許可しない 1: 低解像度 2: 高解像度
0~2以外が指定された場合エラーとなる。

-modify {0 | 1 | 2 | 3 | 4}

省略可。
文書の編集。指定がない場合、「0:許可しない」

0: 許可しない
1: ページの挿入、削除、回転
2: フォームフィールドの入力と既存の署名フィールドに署名
3: 注釈の作成、フォームフィールドの入力と既存の署名フィールドに署名
4: ページの抽出を除くすべての操作
0~4以外が指定された場合エラーとなる。

-copy {true | false}

省略可。
内容のコピー。指定がない場合、「false:不許可」

true: 許可 false: 不許可

-accessibility {true | false}

省略可。
スクリーンリーダーデバイスのテキストアクセスを有効にする。指定がない場合、「true:有効」

true: 有効
false: 無効

注意:
「-copy」(内容のコピー)が「true」の場合、自動的に「-accessibility」も「true」となります。
falseを設定する場合は「-copy false」を同時に指定してください。

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