8-7 -setPdfWatermark:PDFファイル透かしの挿入

処理内容

-pdfPathで指定したPDFファイルを透かしにして入力PDFに挿入します。

コマンド例

[コマンド例の実行内容]

mark.pdfの1ページ目をPDF透かしとしてtest.pdfの全ページに挿入し、out.pdfとして出力する。

透かしはAcrobat互換に指定する。大きさはmark.pdfの50%、透明度は0.7で指定する。

[Windows]

AHPDFToolCmd80.exe -setPdfWatermark -pdfPath C:\test\mark.pdf -scale 0.5 -opacity 0.7 -acrobat -d C:\test\test.pdf -o C:\sav\out.pdf

[Linux]

AHPDFToolCmd80 -setPdfWatermark -pdfPath /home/antenna/test/mark.pdf -scale 0.5 -opacity 0.7 -acrobat -d /home/antenna/test/test.pdf -o /home/antenna/sav/out.pdf

フォルダ指定:対応有り

「-d」のパラメータに入力フォルダを、「-o」のパラメータに出力フォルダを指定して一括処理することができます。

フォルダ指定をされた場合は入力フォルダ内のPDFファイルに対し、指定したPDFファイルを透かしとして挿入します。
なお、出力ファイルは入力ファイル名と同一名で出力フォルダに出力されます。

パラメータ

パラメータ

内容

-pdfPath <path> [password]

[必須]

透かしにするPDFファイルパスの指定。PDFファイルを開くのにパスワードが必要な場合はパスワードが必要となる。

-scale <Val>

省略可。
挿入する透かしの倍率。

<Val>の設定可能範囲:0.0~50.0
0.0を指定すると「-rect」や「-margin」で指定された描画矩形にフィットする。
指定がない場合、0.0

-rect <left> <bottom> <right> <top>[*1]

省略可。
透かしを配置する矩形の指定(mm単位)。

各要素は左下を(0, 0)とした距離で指定する。指定がない場合はページサイズの矩形。

注意:
<left>に<right>より大きい数値を指定することはできない。<bottom>に<top>より大きい数値を指定することはできない。どちらかで違反した場合はエラーとなる。

[※ 「-acrobat」と併用不可]

-margin <top> <left> <bottom> <right>[*1]

省略可。
透かしを配置するときの余白の設定(mm単位)。各要素は左下を(0, 0)とした距離で指定する。ページ全体を基準に上下左右それぞれの余白を引いた範囲が指定矩形となる。

注意:
leftとrightの合計値がPDFの幅より大きい場合や、topとbottomの合計値がPDFの高さより大きい場合はエラーとなる。

[※ 「-acrobat」と併用不可]

-align {1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9}

省略可。
透かしの配置場所の設定。指定がない場合は「5:中央」に配置。

1: 左上 2: 中央上 3: 右上
4: 左中 5: 中央 6: 右中
7: 左下 8: 中央下 9: 右下

1~9以外が指定された場合、エラーとなる。

-zorder {1 | 2}

省略可。
透かしのZオーダーの設定。

1: 前面 2: 背面

指定がない場合、「1: 前面」に配置。

1,2以外が指定された場合、エラーとなる。

-pageRange {1 | 2 | 3 | 4 | 5}

省略可。
透かしを挿入する先のページ範囲の設定。

0: 全ページ
1: 先頭ページのみ 2: 最終ページのみ
3: 奇数ページ 4: 偶数ページ
5: 指定したページ

指定がない場合、「0:全ページ」に挿入する。
1~5以外が指定された場合、エラーとなる。
1と-notInFirst、2と-notInLastを指定するとエラーとなる。
「-pageRange 5」を指定する場合は「-pageRangeCustom」が指定必須となる。

-pageRangeCustom <Val>[*2]

[「-pageRange 5」を指定した場合:設定必須]

<Val>には透かしを挿入するページ番号あるいはページ範囲を指定。

ページ番号は0オリジン。そのため1ページ目を「0」から数える。複数指定する場合はカンマで区切る。

例)-pageRangeCustom “0,2-4”
1ページと3~5ページに挿入される。

[※ 複数範囲を指定する場合は「-acrobat」と併用不可]

-notInFirst

指定がある場合、先頭ページには透かしを挿入しない。
指定がない場合、先頭ページに透かしを挿入できる。

「-pageRange 1」と同時に指定するとエラーとなる。

-notInLast

指定がある場合、最終ページには透かしを挿入しない。
指定がない場合、最終ページにも透かしを挿入できる。

「-pageRange 2」と同時に指定するとエラーとなる。

-notDisplay

指定がある場合、透かしを表示しない。
指定がない場合、透かしを表示する。

-notPrint

指定がある場合、透かしを印刷対象としない。
指定がない場合、透かしを印刷対象とする。

-opacity <Val>

省略可。
透かしの透明度の設定。指定がない場合、1.0(不透明)。

<Val>の範囲:0.0~1.0。
0.0が透明、1.0が不透明。

-tiling [*1]

指定がある場合、透かしをタイリング挿入する。
-rect指定があるときはrect内でタイリングされる。

指定がない場合、透かしをタイリングで挿入しない。

[※ 「-acrobat」と併用不可]

-acrobat

省略可。
このパラメータが指定された場合、透かしをAcrobat互換のものとして追加する。
指定が無い場合、『PDF Tool API』独自の透かしとして追加する。

[*1]が付いたパラメータと同時指定した場合、および[*2]の条件と合致する場合はエラーとなる。

Please enter alt text.

[*1]:
「-acrobat」と同時に指定するとエラーとなる。『PDF Tool API』独自の透かし専用パラメータ。

[*2]:
「-pageRangeCustom」でカンマ区切りで複数範囲を指定した場合、「-acrobat」と同時に指定するとエラーとなる。