サーバーの性能によって1台のPDF Serverで1日に処理可能なファイル数には限りがあります。1日に処理しなければならないファイルによって、必要なPDF Serverの台数を決定する必要があります。
まず、PDF Serverの評価版などを利用して、PDF変換するための時間がどれくらい掛かるかを予測してください。これは対象となるファイルの種類や大きさ/ページ数や変換設定の内容によっても異なります。なるべく実際と同じ状況で測定して予測することをお勧めいたします。
PDF Serverで、時間を要する処理としては、OCR、オフィス/アプリケーション変換(Officeソフトウェアなどの起動に時間を要するため)、結合処理などがあります。仮に1時間におよそ240ファイル処理できるとすると、一般的な勤務時間であるAM 9:00~PM 6:00まで(9時間)動作させた場合には2,160ファイル程度、24時間では、5,760ファイル程度を処理できることになります。
これを基にして、PDF Serverを利用するユーザー数とそのユーザーがどの程度の頻度で変換処理を行うかを考えます。ここであげる人数は、PDF Serverを利用するユーザー数で組織に所属するユーザーの総数ではありません。変換処理に即時性を求めないのであれば、ここで上げた台数以下でも運用は可能です。このように、運用する前には、ある程度の事前調査や利用者に向けたヒアリング調査が必要になります。
10人程度が、1時間あたり20ファイルほどの頻度で利用する
→ 1台で対応可能です
100人程度が、1時間あたり20ファイルほどの頻度で利用する
→ 2,3台程度を想定する必要があります
1,000人程度が、1時間あたり20ファイルほどの頻度で利用する
→ 5台程度を想定する必要があります
また、変換方法を工夫することによっても、余裕を作ることも可能です。たとえば、業務時間(AM 9:00~PM 6:00)と就業後(PM 6:00~AM 8:00)の2つに分け、緊急性が低いものは就業後に処理させることで、サーバーに対する負荷を平均化させます。
注意 |
この方法をとった場合、就業後に処理させるファイル数が、3,000ファイルを超えると一晩では処理できなくなりますので、注意が必要です。 |