PDF Serverではインターネットを介して気軽にファイルをやり取りするためにファイルサイズをより小さくしたPDFファイル(高圧縮PDF)を作成することができます。
高圧縮PDFは、画像データの中から写真などの背景画像と文字画像とを分離し、文字画像に関しては2値化し、残った背景画像に関しては個別にJPEG圧縮率や解像度変換の指定を行うことにより、重要な文字画像部分については十分に判読可能な解像度を確保するとともにデータサイズを小さくし、背景画像は必要最小限のデータに圧縮することで、生成されるPDFファイルの容量をより小さくする技術です。
「高圧縮設定」画面
高圧縮PDFを出力する
カラー画像及び、グレースケール画像、またはページ上に1枚の画像だけが存在するPDFファイルを高圧縮PDFで出力する場合、このチェックボックスにチェックマークを付けます。
なお、この機能は、ページ上に1枚の画像だけが存在するPDFファイルを対象としたものです。したがって、ページ上にパスやテキストなど、画像以外のオブジェクトを持つPDFファイルや、ページ上に複数の画像が存在するPDFファイルを処理するとエラーが発生し、これらを高圧縮PDFファイルに変換することができません。そのようなPDFファイルを高圧縮PDFファイルに変換する場合には、以下のチェックボックスにチェックマークを付けます。
画像以外の操作を無視する(初期状態で有効) |
パスやテキストなど画像以外のオブジェクトを持つページを含むPDFファイルについて、これらのオブジェクトを無視(削除)して高圧縮PDF変換処理を行います。このオプションが有効な場合、Office文書などから作成された画像以外が含まれるPDFファイルも処理対象となるので、注意が必要です。 |
複数画像の操作を許可する |
ページ上に複数の画像を持つページを含むPDFファイルについて、高圧縮PDF変換処理を許可します。 |
ダウンサンプリング
対象となる画像の解像度(dpiの値)が、以下の表にある値を超えたときに行うダウンサンプリングの方法と元の画像に対する縮小率(50~100%)を指定します。
《ダウンサンプリングを行う解像度のしきい値表》
カラーモデル |
しきい値 |
カラー |
150dpi |
グレースケール |
200dpi |
白黒 |
250dpi |
ダウンサンプリングを行う解像度のしきい値
ダウンサンプリングの方法 |
説明 |
行わない |
ダウンサンプリングを行いません。 |
バイリニア法 |
サンプル領域のピクセルを平均化し、領域全体を指定解像度の平均ピクセルカラーに置き換えます。 |
バイキュービック法 |
加重平均を用いてピクセルカラーを決定します。複雑な計算を行うため、時間を要しますが、情報の損失が少なく自然な画像が得られます。 |
ニアレストネイバー法 |
サンプル領域の中心のピクセルを選択し、領域全体を選択したカラーに置き換えます。ダウンサンプルよりも短時間で処理できますが、生成される画像はより粗いものになります。 |
画像処理
対象となる画像の前景(文字の部分)と背景部分を分離する処理を行います。
輝度のしきい値 |
画像処理の際、画像の前景と背景を分離する輝度のしきい値を指定します。この値が大きいほど、前景(文字の部分)と判断される領域が増えます。 |
背景のJPEG品質 |
画像処理によって分離された背景画像の品質を設定します。 |