7-14 PDFのセキュリティ
PDFセキュリティの設定、セキュリティの削除、設定されているセキュリティ情報の取得を行うことができます。
7-14-1 PDFセキュリティ設定：パスワードセキュリティ
- パスワードによる暗号化が可能です。
- 使用可能なパスワードは以下の種類です：
- ユーザーパスワード
- オーナーパスワード
- パスワードを入力することで、セキュリティをかけられたファイルを開くことも可能です。
- オーナーパスワードによる暗号化ではセキュリティの権限設定が可能です。
- 権限設定には以下の項目があります：
- 印刷権限
- 変更権限
- コピー可否
- アクセシビリティに基づいたアクセスの可否
- 設定可能な暗号化方式の種類は以下の種類です：
- 128bit RC4
- 128bit AES
- 256bit AES
- パスワードセキュリティでは、暗号化する文書コンポーネントの範囲を設定することができます。
範囲は以下から指定できます：- 文書のすべてのコンテンツを暗号化
- 文書のメタデータを除くすべてのコンテンツを暗号化
- 添付ファイルのみを暗号化
- 「添付ファイルのみを暗号化」は、PDFファイルに添付されているファイルの暗号化です。PDFの文書の暗号化は行われません。添付ファイルを開くためのパスワードとして、ユーザーパスワードを設定してください。
- 「添付ファイルのみの暗号化」では、セキュリティの権限設定は行われません。権限パスワード（＝オーナーパスワード）設定を含む権限に関する設定は行わないでください。
7-14-2 PDFセキュリティ設定：証明書セキュリティ
- 証明書を用いてPDFファイルを暗号化します。PDFファイルを開く際には、暗号化した証明書に対応した秘密鍵が必要です。
- 暗号化の際にはX.509形式の証明書、またはPKCS#12形式の秘密鍵を使用します。
- 設定可能な暗号化の種類は以下の種類です：
- 128bit RC4
- 128bit AES
- 256bit AES
- 暗号化されているファイルを読み込む場合、PKCS#12形式の秘密鍵を使用します。
- ひとつのPDFに対し複数の証明書を受信者として登録することができます。また、受信者ごとに権限設定を変えることが可能です。
- 権限設定には以下の項目があります：
- 印刷権限
- 変更権限
- コピー可否
- アクセシビリティに基づいたアクセスの可否
- 暗号化の解除を含むすべての権限の付与
- 証明書セキュリティで複数の受信者を登録したPDFファイルに対しセキュリティ削除処理を行った場合、すべての証明書セキュリティが削除されます。
- 証明書セキュリティの権限を個別に変更することはできません。
- すでにセキュリティが設定されているファイルに対し、受信者を追加して設定することはできません。
- セキュリティ権限や受信者を変更したい場合は一旦セキュリティを削除した上で再度新しく暗号化してください。
- 証明書によるセキュリティ設定を行う場合、Web表示用に最適化（＝線形化）する保存は行われません。
- Adobe Acrobat©で作成した1024bit RSA のpfx ファイルは使用できません
7-14-3 PDFセキュリティの削除
- ファイルに付与されているPDFセキュリティを削除します。
削除した場合、セキュリティの付いていないPDFファイルとして保存ができます。 - 以下のセキュリティ方式のPDFのセキュリティを削除可能です
- 削除するには、セキュリティを解除するためのパスワードや秘密鍵を用意してください。
- 証明書セキュリティの削除をする場合、すべての権限を付与した受信者の秘密鍵でPDFファイルを開く必要があります。
そのため、セキュリティの削除をしたい場合は暗号化の時点ですべての権限を付与した受信者を最低1つ登録してある必要があります。
7-14-4 PDFセキュリティの情報取得
- 付与されているセキュリティの内容を取得します。
- 以下のセキュリティ方式のPDFからセキュリティ情報が取得可能です
- セキュリティの内容を取得するためには、ファイルを開く必要があります。
ファイルを開くためのパスワードや秘密鍵が必要な場合はそれらを用意してください。
