PDF Tool APIよくいただくご質問

このページでは『Antenna House PDF Tool API』V7.0/V6.0/V5.0について、よくお寄せいただくご質問を紹介しています。

旧バージョンの『よくいただくご質問』は以下をご覧ください。

機能やプログラミングについて

Web表示用に最適化する設定で保存したPDFをAcrobatで開きプロパティ画面を確認すると、「Web表示用に最適化」が「いいえ」となる場合がありました。なぜですか?

Adobe Acrobat / Acrobat Readerのプロパティ画面においてはファイルサイズが小さい場合、Web表示用に最適化されているPDFであっても「Web表示用に最適化」が「いいえ」と表示されるようです。これは、Acrobatの仕様と思われます。

PDFに対し「ページの挿入、削除、回転」を許可するオプションでセキュリティ設定を行ったのに、Acrobatでプロパティ画面を表示してみると「文書アセンブリ」の状態がセキュリティタブ上と詳細表示上とで異なります。なぜですか?

Acrobat Readerのプロパティ画面においては、「文書アセンブリ」の状態がセキュリティタブ上と詳細表示上とで異なります。これは、Acrobat Readerの仕様と思われます。 Adobe Acrobatのプロパティ画面においては、セキュリティタブ、詳細表示とで表示内容は一致しています。

閲覧制限設定時、閲覧不可の場合の透かしは透かしのパラメータに関係なくすべてのページで表示されます。これは仕様ですか?

仕様です。
閲覧制限設定をしたページには、無条件で、表示時、印刷時の両方で有効な透かしが挿入されます。

【V6.0以降】
透かしのパラメータを有効にするか否かを設定できます。
関数名 : PtlParamRestriction::setEnableParamWatermark (bool enableParam)

テキスト透かしの挿入においてタイリング設定をすると対角線上への挿入や文字の角度設定が無視されます。これは仕様ですか?

【V6.0以降】
文字の角度設定を保持したままタイリングされます。

【V5.0】
仕様です。

フォントを埋め込んでいないPDFにPDF Tool APIで文章を追加した場合、どのようなフォントが適用されますか?追加を行っても、元からPDF上にある文章のフォントは維持されますか?

【Windows】
文章を追加するさいにフォントを指定しなかった場合、
 MSゴシック
 12ポイント
 フォントは埋め込み状態
で追加処理が行われます。

【Linux】
文章を追加するさいにはフォント指定が必須です。

PDF Tool APIにより文章の追加を行っても、元からPDF上にある文章のフォントは変更されません。

セキュリティを設定して保存したPDFファイルのPDFバージョンはどのようになりますか?

PDFファイルのPDFバージョンは、設定するセキュリティレベルにより決まります。

 セキュリティレベル  PDFバージョン
 40bit RC4  1.4
 128bit RC4  1.5
 128bit AES  1.6
 256bit AES  1.7
ただし、処理対象となる入力PDFファイルのPDFバージョンがセキュリティレベルのPDFバージョンより大きい場合は、入力PDFのPDFバージョンが保持されます。

※V7.0では、40bit RC4レベルの暗号化設定処理は廃止されました。

フォントが埋め込まれたPDFから埋め込みフォント情報を削除できますか?

削除できません。

ページの幅に合わせて文字を折り返して挿入することはできますか?

はい、できます。下記のサンプルをご参考ください。
ページサイズに合わせて折り返す文字列(新規のページを作成)

サンプルコードを参考にして注釈スタンプを挿入したのですが回転してしまいます。なぜ回転するのでしょうか?回転しないようにするにはどうするとよいのでしょうか?

【V6.0以降】
デフォルトの動作では、ページの見た目の向きと同じ方向に注釈スタンプが挿入されます。
ページの回転している方向に注釈スタンプを挿入する場合は、座標系オプション「PtlOption.setCood(PtlOption.COOD cood)」でユーザースペース座標(PtlOption.COOD.COOD_USER)を指定します。

【V5.0】
本現象については、PDF Tool API V5.0 改訂7版にて修正しました。
改訂7版以降では、注釈スタンプはページの見た目の向きに挿入されます。

添付ファイルのみを暗号化する指定(PtlEncrypt::ENCRYPT_COMPONENT.ENCRYPT_ONLY_ATTACHED_FILE)をしている場合に、SetOwnerPasswordを指定しSetPermissionでセキュリティの権限設定をしようとすると「212:Need owner password.」エラーが発生しました。なぜでしょうか?

添付ファイルのみを暗号化する指定がされた場合、PDF Tool APIは、添付ファイルの暗号化処理のみを行いセキュリティの権限設定は行いません。添付ファイルの暗号化のためにSetUserPasswordは必須ですが、SetOwnerPasswordの指定は無視します。このとき、SetPermissionが呼ばれると、権限設定にはオーナーパスワードが必須なため、「212:Need owner password.」エラーが発生することになります。
添付ファイルのみを暗号化する場合は、SetOwnerPassword、SetPermissionは呼び出さないようにしてください。

PDF Tool APIで編集可能なPDFファイルのファイルサイズに制限はあるでしょうか?

読み書き可能なPDFファイルサイズは2GBまでです。2GBを超える場合、load/save時にエラーとなります。

コマンドラインを実行したさいに発生するエラーコードの内容を教えてください。

[ Windows版 ]

成功 0
パラメータエラー -1
PdfTk(PDF Tool API内部ライブラリ)のエラー PdfTkのエラーコード(PtlErrorCode.h参照)
その他のエラー -2

[ Linux版 ]
成功 0
エラー 1

Windows版コマンドラインのエラーの詳細は、標準出力にのみ出力されるのでしょうか?

はい、エラーの内容は標準出力にのみ出力されます。

Windows版コマンドラインの実行結果は環境変数「ERRORLEVEL」で判定可能でしょうか?

はい、判定可能です。

C#にてSample Codeを使用しています。参照設定に「PdfTkNet70.dll」※を追加して実行してみたのですが、 「ファイルまたはアセンブリ 'PdfTkNet70.dll'、またはその依存関係の 1 つが読み込めませんでした。指定されたモジュールが見つかりません。」 というメッセージが表示され実行できません。どのようにしたら実行できるのでしょうか?

※V6.0では「PdfTkNet60.dll」、V5.0では「PdfTkNet50.dll」

このエラーは、「PdfTkNet70.dll」と依存関係にあるDLLファイルが読み込めない場合と、ランタイムライブラリーが存在しない場合に発生します。

【依存関係にあるDLLファイルが読み込めない場合の対処方法】
以下の2つの方法があります。

  • プログラムの実行ファイルと同じ場所に「{インストールフォルダー}\bin32」あるいは「{インストールフォルダー}\bin64」にあるファイルを配置します。プログラムが32bitの場合は「\bin32」、64bitの場合は「\bin64」のファイルを配置します。
  •          
  • システム環境変数「PATH」に、「{インストールフォルダー}\bin32」あるいは「{インストールフォルダー}\bin64」のフォルダパスを設定します。

【ランタイムライブラリーが存在しない場合の対処方法】
.NET APIはC++ APIのラッパークラスとして設計されています。このため、動作環境にはMicrosoft Visual C++のランタイムライブラリーが必要です。
Microsoft Visual C++再頒布パッケージをインストールしてください。プログラムが32bitの場合はx86用、64bitの場合はx64用の再頒布パッケージが必要です。
PDF Tool APIのバージョンにより、インストールする再頒布パッケージのバージョンが異なります。
【V7.0】Visual C++ 2019用
【V6.0】Visual C++ 2015用
【V5.0】Visual C++ 2010用

再頒布パッケージは、以下のサイトからダウンロードできます。
サポートされている最新のVisual C++ 再頒布パッケージのダウンロード

インストール・アップグレード・ライセンスファイルについて

PDF Tool APIのバージョンと改訂版とはどのような意味ですか?

バージョンとは、「Vn.m」形式で表記されるメジャーバージョン(n)とマイナーバージョン(m)の組み合わせです。nの増加をメジャーバージョンアップ、mの増加をマイナーバージョンアップといいます。
改訂版とは新旧バージョン番号(Vn.mのnとm)が同一でリリース日のみが新しくなっている製品をいいます。メンテナンスリリース(MR)と呼ぶこともあります。バージョン番号の後にMR番号が表記されます。

製品版のライセンスを購入したので、評価版を正式版にしたいがどうしたら良いですか?

電子納品の納品物(下記)の中に、ライセンスファイル(ファイル名:ptalic.dat(正式ライセンスファイル))があります。評価版インストール先フォルダにあるptalic.datを納品物中の正式ライセンスファイルに入れ替えてください。

<システム製品納品物>
・ライセンスファイル
・システム製品ライセンス証書
・システム製品「通常保守サービス」約款
・ソフトウエア製品使用許諾契約書
・保守契約のご案内 ※保守更新時の納品のみ

評価版をインストール後に改訂版(MR)がリリースされた。その後、製品版を購入したが、アップデートはどのような手順になるでしょうか?

【Windows版】
評価版と製品版のバージョンが同じでリリース日が新しく(改訂版に)なっている場合は、次の手順でアップデートできます。順序はどちらでも構いません。
1. 旧評価版をインストールしたフォルダに改訂版(最新版)を上書きインストールする。
2. インストール先のライセンスファイルを正式ライセンスファイルに入れ替える。

【Linux版】
Linux版インストーラは、上書きインストールを行いません。
したがって、旧評価版を一旦アンインストールしてから改訂版をインストールしてください。
その後、正式ライセンスファイルを配置します。

PDF Tool APIのライセンスファイルに記載されている情報を確認するにはどうしたら良いですか?

PDF Tool API V6.0以降では、コマンドラインでAHPDFToolCmdxx -lic を実行すると、ライセンス情報を画面に表示できます。

PDF Tool APIのバージョンアップの際、旧バージョンをアンインストールする必要がありますか?

Windows版の場合、異なるバージョンのPDF Tool APIを1台のPC上にインストールすることができます。
Linux版の場合は、旧バージョンをアンインストールしてから、新しいバージョンをインストールすることをお勧めします。なお、旧バージョンとは別ディレクトリに新規インストールすることは可能です。
実運用する製品を旧バージョンから新バージョンに移行するときは、旧バージョンの所定の場所にある正式ライセンスファイルを削除し、新バージョンの正式ライセンスファイルを入れてください。新バージョンへのバージョンアップ完了後に旧バージョンを運用することは許諾されていません。

Linux版のアンインストールはどのように行いますか?

Linux版はrpmパッケージとして提供していますので、rpm -eコマンドでアンインストールします。
次に環境変数を設定している場合は削除します。環境変数については、次のページを参照してください。
『環境変数について』

PDF Tool APIの改訂版(MR)は上書きインストールできますか? そのときファイルはどうなりますか?

Windows版の場合、改訂版を上書きインストールできます。上書きインストールでは、実行バイナリ・ファイルは日付とファイルバージョンを確認して新しいものに置き換わります。ヘッダーファイルなどの非実行ファイルは日付を確認して新しいものに置き換わります。ライセンスファイルは置き換えません。
Linux版は上書きインストールできません。改訂版をインストールする前に旧版をアンインストールしてください。

PDF Tool APIをバージョンアップするとき、ライセンスファイル(ptalic.dat)の入れ替えは必要ですか?

メジャーバージョンアップでは、ライセンスファイルの入れ替えは必須です。マイナーバージョンアップでは保守期限内にリリースされたバージョンであればライセンスファイルの入れ替えは必須ではありません。
保守契約期限内であれば、メジャーバージョンアップ用の新しいライセンスファイルは、保守契約窓口(hosyu@antenna.co.jp)に請求して入手できます。

PDF Tool APIを改訂版に更新するとき、ライセンスファイル(ptalic.dat)の入れ替えは必要ですか?

PDF Tool APIの改訂版リリース日が、ライセンスファイルに記載されている保守期限内であれば、ライセンスファイル置き換えは必須ではありません。ライセンスファイルに記載された保守期限を過ぎてからリリースされた改訂版を使用するには、保守期限を更新したライセンスファイルに入れ替える必要があります。

PDF Tool APIの正式版を使用していました。改訂版がでたので上書きインストールして起動したところ、評価版のメッセージが出力されます。なぜでしょうか?

ライセンスファイルの保守期限が切れていると考えられます。保守期限を更新したライセンスファイルに入れ替えていただく必要があります。
ライセンスファイルについては次を参照してください。
ライセンスファイルに関して

バージョンの移行をしたところ、評価版のメッセージが出力されます。新しいライセンスの発行はどこに連絡すれば良いですか?

製品のバージョンアップは次の窓口で承っております。
保守契約窓口 (hosyu@antenna.co.jp)
年間の保守サポートサービスの期限内ですと、無償または購入価格との差額でバージョンアップが可能です。詳しくは下記『バージョンアップ』のページをご参照ください。
『バージョンアップ』

「保守更新のご案内」のライセンスファイルの適用手順に「当該製品を使用しているシステムを停止します」とあるが、どういった意味ですか?

2023年3月以前の保守更新時に同梱していた「保守契約のご案内.pdf」に記載されているライセンスファイルの入れ替え手順には不要な手順が含まれています。現在は、以下のとおり訂正いたしました。

【ライセンスファイルの入れ換え手順】

      1)添付ファイル内の製品シリアル番号フォルダに、ライセンスファイルがあることを確認してください。ライセンスファイルの拡張子は、.lic または.dat です。
      2)当該製品のインストール先、または【マニュアルに記載されている】配置先にある、同名のライセンスファイルのバックアップを取ってください。
      3)弊社当該製品を終了してください。
      4)1)の新しいファイルを、2)の古いファイルに上書きしてください。

VC++ランタイムのインストールなしでPDF Tool APIを動作させることはできますか?

Windows版のPDF Tool APIは、MicrosoftのVisual C++(VC++)を使用して開発されています。従って、開発に使用したVC++のバージョンとバイナリ互換のランタイムライブラリーが必須です。PDF Tool API V6.0以降ではインストーラが必要に応じてVC++の再頒布可能パッケージのインストーラを起動するようになっています。PDF Tool API V5.0のインストーラでは再頒布可能パッケージのインストーラは起動しませんので、別途インストールしていただく必要があります。Microsoft Visual C++ 2010の再頒布可能パッケージをインストールしてください。

インストール先のPCに、VC++のランタイムが存在している場合はどうなりますか?

PDF Tool APIV6.0以降のインストーラはMicrosoft VC++の再頒布可能パッケージのインストーラを起動します。お使いの環境に古いVC++のランタイムが存在するとき、通常は、Microsoft VC++の再頒布可能パッケージが新しいものに置き換わります。 このとき、Windowsの再起動を要求されることがありますので、ご注意ください。

Windows版)現在バージョンのアンインストール後にバージョンアップを実施したところ、「セットアップ失敗」画面が表示されます。本エラー画面を閉じるとインストールは継続し、正常終了するようですが本手順で問題ないでしょうか?

より新しいランタイムが存在するとき、Microsoft VC++の再頒布可能パッケージのインストーラが、「セットアップ失敗」画面を表示することがあります。この場合、エラー画面を閉じるとインストールが継続し、正常終了します。「セットアップ失敗」が表示されてもPDF Tool APIをご使用いただく上では問題ありません。

Microsoft Visual C++ の最新版VC++ 2022でアプリケーションを開発する予定です。PDF Tool APIのC++インターフェイスを組み込むことはできますか?

VC++のランタイムは、VC++ 2015から2022までバイナリ互換性があります。次のページを参照してください。
『Visual Studio のバージョン間の C++ バイナリ互換性』
PDF Tool APIをビルドしたVC++のバージョンは次のとおりです。VC++2015以降のVC++でビルドしたPDF Tool APIであればVC++ 2022でお使いいただけます。

  • PDf Tool API V7.0 : Microsoft Visual C++ 2019
  • PDf Tool API V60 : Microsoft Visual C++ 2015
PDF Tool API V5.0はMicrosoft Visual C++ 2010でビルドされているため、VC++2022では使えません。

改訂版(メンテナンスリリース)がリリースされた際にユーザー登録申請書に記載した管理担当のメールアドレスにリリースの案内は、届かないのでしょうか?

改訂版の公開時には、原則として、ユーザー登録申請書に記載されている連絡窓 口宛てに、公開のご案内を電子メールでお送りしております。

その他

PDF Tool APIのモジュールを改訂版のものに入れ替えたら、出力されるPDFの各ページに透かし文字列が入るようになってしまいました。透かし文字列が入らないようにするにはどうしたらよいのでしょうか?

ライセンスファイル(ptalic.dat)は、保守契約情報を持っています。保守契約終了期日よりも後に公開された改訂版を使用した場合に、出力されるPDFの各ページに透かし文字列が挿入されます。
すでに保守契約を更新されている場合には、お手元に届いている新しいライセンスファイルに入れ替えてください。

Windows 11には対応していますか?

【V6.0以降】対応しています。

【V5.0】非対応です。対応予定はありません。