13. カスタマイズ

13.1 サーバーソフトArcsSvrのカスタマイズ

サーバーソフトArcsSvrの設定ファイルは、インストールディレクトリがARCSだとすると、

Linuxでは、

ARCS/server/conf/ArcsSvr.yaml

Windowsでは、

ARCS\server\conf\ArcsSvr.yaml

にあります。

13.1.1 ポート番号

同じマシンで複数のサーバーソフトを実行する場合は、ポート番号を変更する必要があります。

サーバーのポート番号は、サーバーソフト設定ファイルArcsSvr.yamlにある各サーバーのport:によって変更できます。

サーバーのポート番号をカスタマイズしたら、忘れずに、クライアントソフト設定ファイルArcsCmd.yamlのポート番号も変更してください。

13.1.2 TLSの設定

サーバーのTLSの設定は、サーバーソフト設定ファイルArcsSvr.yamlのtls:, server_cert:, server_key:によって変更できます。

TLSを有効にするには、tls: trueにして、サーバーソフトのcertsディレクトリに鍵ファイルと証明書ファイルを入れてください。

サーバーのTLSの設定をカスタマイズしたら、忘れずに、クライアントソフト設定ファイルArcsCmd.yamlのTLSの設定も変更してください。

13.1.3 インポートできる最大ファイル数、最大ファイルサイズ、最大トータルファイルサイズ

インポートできる最大ファイル数、最大ファイルサイズ、最大トータルファイルサイズの設定は、サーバーソフト設定ファイルArcsSvr.yamlのmax_num_files:, max_file_size:, max_total_file_size:によって変更できます。

13.2 クライアントソフトArcsCmdのカスタマイズ

クライアントソフトArcsCmdの設定ファイルは、インストールディレクトリがARCSだとすると、

Linuxでは、

ARCS/client/conf/ArcsCmd.yaml

Windowsでは、

ARCS\client\conf\ArcsCmd.yaml

にあります。

13.2.1 クライアントの設定をカスタマイズしたら

  • サーバーと同じマシンだが、ユーザ毎に別ディレクトリにクライアントソフトをインストールした
  • サーバーとは別マシンにクライアントソフトのみをインストールした

といった場合は、カスタマイズしたクライアント設定ファイルArcsCmd.yamlをARCSユーザに配って、設定が反映されるようにしてください。

13.2.2 ホスト名、IPアドレス、ポート番号

クライアントからアクセスするサーバーのホスト名、IPアドレス、ポート番号は、クライアントソフト設定ファイルArcsCmd.yamlにある各サーバーのhost:とport:によって変更できます。

13.2.3 TLSの設定

クライアントのTLSの設定は、クライアントソフト設定ファイルArcsCmd.yamlのtls:, server_key:によって変更できます。

TLSを有効にするには、tls: trueにして、クライアントソフトのcertsディレクトリに証明書ファイルを入れてください。

13.3 ディレクトリ監視ソフトArcsDirMonitorCmdのカスタマイズ

ディレクトリ監視ソフトArcsDirMonitorCmdの設定ファイルは、インストールディレクトリがARCSだとすると、

Linuxでは、

ARCS/client/conf/ArcsDirMonitorCmd.yaml

Windowsでは、

ARCS\client\conf\ArcsDirMonitorCmd.yaml

にあります。

13.3.1 OSDCではなくDHCを使う、あるいは、その逆

ディレクトリ監視ソフトは、変換元ファイルの拡張子によって、変換に使用するアプリケーションを決めています。

Wordの変換は、OSDCとDHCが実行できますが、どちらか1つしか実行できません。

初期設定では、Wordの拡張子「.docx」の場合は、OSDCで変換する設定になっています。

これを、DHCで変換するように変更するには、次のようにします。

ディレクトリ監視ソフトの設定ファイルArcsDirMonitorCmd.yamlを変更します。

File extension mappingsのLinuxセクションの次の部分は、OSDCを使うようになっています。

### Special Note ###
# If you want to use Docx to HTML, comment out this
# and uncomment the Docx to HTML docx conversion instead.
.docx: run-arcs-script.sh OSDC-office2xxx.sh ${input_file} ${output_file} ${output_type} ${shell_encoding} ${is_local}

.docx: run-arcs-script.sh OSDC-office2xxx.sh

の行を次のように、行頭に # を付けて、コメントにします。

### Special Note ###
# If you want to use Docx to HTML, comment out this
# and uncomment the Docx to HTML docx conversion instead.
# .docx: run-arcs-script.sh OSDC-office2xxx.sh ${input_file} ${output_file} ${output_type} ${shell_encoding} ${is_local}

初期設定では、DHCの部分は、コメントになっています。

### Special Note ###
# The docx conversion is commented out to prioritize conversion by OSDC.
# If you want to use Docx to HTML, uncomment this and comment out
# the ODSC docx conversion instead.
# .docx: run-arcs-script.sh DHC-docx2html.sh ${input_file} ${output_file} ${output_type} ${shell_encoding} ${is_local}

# .docx: run-arcs-script.sh DHC-docx2html.sh

のように、コメントになっている部分から、行頭の # を削除して、この行が有効になるようにします。

### Special Note ###
# The docx conversion is commented out to prioritize conversion by OSDC.
# If you want to use Docx to HTML, uncomment this and comment out
# the ODSC docx conversion instead.
.docx: run-arcs-script.sh DHC-docx2html.sh ${input_file} ${output_file} ${output_type} ${shell_encoding} ${is_local}

同じ変更を、File extension mappingsのWindowsセクションについても行ってください。

逆に、DHCではなく、OSDCで変換するには、上記の逆で、DHCの部分をコメントにし、OSDCの部分が有効になるようにします。

13.3.2 セッションログ

セッションログのオン・オフは、「ディレクトリ監視ソフトのログ:セッションログ」を参照してください。

13.3.3 出力ディレクトリを変更する

初期設定では、監視対象ディレクトリの下に、変換結果を入れるout_pdf, out_svg, out_htmlなど各種ディレクトリが作られます。

ArcsDirMonitorCmd.yamlのoutput_root_dir:に絶対パスを指定すると、そこを出力ディレクトリとして使います。

output_roo_dirの下に作られるout_pdf, out_svg, out_htmlなどの出力ディレクトリ名は、ディレクトリ監視ソフトの設定ファイルArcsDirMonitorCmd.yamlのout_pdf_dir, out_svg_dir, out_html_dirなどで変更できます。

13.3.4 ユーザ毎に出力ディレクトリを分ける

ユーザ毎に、出力ディレクトリを分けることもできます。

ユーザ毎に、ディレクトリ監視ソフトの設定ファイルArcsDirMonitorCmd.yamlを用意し、use_user_name:をtrueにして、環境変数ARCS_USER_NAMEにユーザ名を指定してください。

起動するときは、-configで各ユーザ用の設定ファイルを指定して、ArcsDirMonitorCmdを複数起動してください。

この場合、監視対象ディレクトリに作られる出力先のディレクトリは、監視対象ディレクトリがwatch_dir, ユーザ名がuser1だとすると、

Linuxでは、

watch_dir/user1

Windowsでは、

watch_dir\user1

の下に、変換結果を入れるout_pdf, out_svg, out_htmlなどが作られます。

13.3.5 ユーザ毎に監視対象のディレクトリを分ける

「ユーザ毎に出力ディレクトリを分ける」に加えて、ユーザ毎に、監視対象のディレクトリを分けることは、運用上のメリットが大きいです。

ユーザ毎に監視対象のディレクトリを決めて、そこを監視対象にして、ディレクトリ監視ソフトを複数起動します。

ユーザ毎に、ディレクトリ監視ソフトの設定ファイルArcsDirMonitorCmd.yamlを用意し、use_user_name:をtrueにして、環境変数ARCS_USER_NAMEにユーザ名を指定してください。

起動するときは、-configで各ユーザ用の設定ファイルを指定して、ArcsDirMonitorCmdを複数起動してください。

この場合、監視対象ディレクトリに作られる出力先のディレクトリは、監視対象ディレクトリがwatch_user1, ユーザ名がuser1だとすると、

Linuxでは、

watch_user1/user1

Windowsでは、

watch_user1\user1

の下に、変換結果を入れるout_pdf, out_svg, out_htmlなどが作られます。

13.3.6 セッションIDで出力ディレクトリを分ける

ARCSでは、変換のたびに、セッションIDというものが作られ、これを出力ディレクトリを分けるのに使えます。

ディレクトリ監視ソフトの設定ファイルArcsDirMonitorCmd.yamlのuse_session_id:をtrueにしてください。

そして、-configでその設定ファイルを指定して、ArcsDirMonitorCmdを起動してください。

この場合、監視対象ディレクトリに作られる出力先のディレクトリは、監視対象ディレクトリがwatch_dir, セッションIDがsessionXXXだとすると、

Linuxでは、

watch_dir/sessionXXX

Windowsでは、

watch_dir\sessionXXX

の下に、変換結果を入れるout_pdf, out_svg, out_htmlなどが作られます。

ユーザ毎に監視対象のディレクトリを分ける」と組み合わせた場合、監視対象ディレクトリがwatch_user1, ユーザ名がuser1, セッションIDがsessionXXXだとすると、

Linuxでは、

watch_user1/user1/sessionXXX

Windowsでは、

watch_user1\user1\sessionXXX

の下に、変換結果を入れるout_pdf, out_svg, out_htmlなどが作られます。

13.3.7 変換の種類別に監視対象のディレクトリを分ける

PDFからPNGへの変換は「PDFtoPNG」、WordからHTMLへの変換は「WORDtoHTML」など、変換の種類別にわかりやすいディレクトリ名を付けます。

変換の種類別に設定ファイルを用意します。

変換の種類別のディレクトリを監視対象にして、-configで変換の種類別の設定ファイルを指定して、ArcsDirMonitorCmdを複数起動してください。

13.3.8 グループ毎に監視対象のディレクトリを分ける

運用上、部や課といったグループ毎に監視対象のディレクトリを分けることも有効です。

これまで述べたカスタマイズと同じ要領です。

グループ毎にわかりやすいディレクトリ名を付けて、グループ毎に設定ファイルを用意します。

グループ毎のディレクトリを監視対象にして、-configでグループ毎の設定ファイルを指定して、ArcsDirMonitorCmdを、複数起動してください。

13.3.9 あれこれ組み合わせる

これまでに述べた

を組み合わせて、ユーザが使いやすく、運用もしやすい環境を作ってください。

13.3.10 アプリケーションをローカルで実行

同じマシンに、ARCSのディレクトリ監視ソフトとアプリケーションがインストールされている場合、ネットワークを使わず、つまり、Arcsのサーバーソフトやクライアントソフトを使わずに、ローカルでアプリケーションを実行できます。

そのためには、ディレクトリ監視ソフトの設定ファイルArcsDirMonitorCmd.yamlのis_local:をfalseからtrueに変更し、-configでこの設定ファイルを指定して、ArcsDirMonitorCmdを起動してください。

13.3.11 ネットワークで監視対象のディレクトリを共有して使う

監視対象のディレクトリがネットワークで共有されている場合、共有されている監視対象のディレクトリに、変換したいファイルを、コピーや移動をすれば、変換を実行できます。

ファイルのコピーや移動は、WindowsエクスプローラーのようなGUIでも、ターミナルを使ったコマンドラインでも可能です。

ネットワークでディレクトリを共有する方法については、本マニュアルでは解説しませんので、書籍やインターネット上の他の解説を参照してください。

13.3.12 クライアントマシンにインストールせずに使う

同じマシンに、ARCSのディレクトリ監視ソフトとアプリケーションがインストールされていて、監視対象のディレクトリが、ネットワークで共有されている場合、クライアントマシンにARCSをインストールせず、変換を実行できます。

アプリケーションをローカルで実行」の設定をしておけば、クライアントマシンには、ARCSのサーバーソフトやクライアントソフトをインストールする必要もありません。

13.3.13 全部組み合わせると

これまでに述べた

あれこれ組み合わせる

アプリケーションをローカルで実行

ネットワークで監視対象のディレクトリを共有して使う

クライアントマシンにインストールせずに使う

を組み合わせると、ARCSのディレクトリ監視ソフトとアプリケーションがインストールしてあるマシンで、運用を集中的に管理することも可能になります。