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Office Server Document Converter 機能紹介:最新版の新機能と変更点

Office Server Document Converter V10.0 で強化された機能についてご紹介します。

PDF/A-1、PDF/A-2、PDF/A-3 に対応

PDF/Aは ISO 19005 で規定されており、電子文書の長期保存を目的とした仕様です。

Office Server Document Converter は、PDF/A-2b:2011、PDF/A-1b:2005を出力することができましたが、V10.0で PDF/A-1a、PDF/A-2a、PDF/A-2u、PDF/A-3a、PDF/A-3b、PDF/A-3u が出力できるようになりました。

公文書などの長期保存PDFやアクセシブルなPDFの作成が可能です。

作成するPDFのバージョンを指定するオプションとパラメーター。(例:PDF/A-3a)

  • -pdfver PDF/A-3a:2012

PDF/Aの特徴(PDF/A-1~3)

PDF/A-1a PDF/A-1b PDF/A-2a PDF/A-2b PDF/A-2u PDF/A-3a PDF/A-3b PDF/A-3u
フォントは埋め込まれなければならない
ICCプロファイルは埋め込まなければならない
タグ付けされていなければならない
XMP準拠のメタデータを含まなければならない
透明な画像を含めてよい
すべてのテキストはUnicodeに変換できなければならない
PDF/A を添付できる
PDF/A 以外の任意のファイルも添付できる

Wordのしおりを出力しないオプションを追加

Word アウトラインレベル出力の設定に関するパラメータ

  • -docnonoutline

OSDCはPDFを出力する際に必ずしおりを出力していましたが、Wordのアウトラインをしおりに出力しないオプションを追加しました。

Excelのページの溢れの対応を強化

指定したページ数に納まるように全体を縮小した場合に、小さくなり過ぎないように縮小率の最小値を10%~100%の範囲で制限することができます。指定は limit:SCALELIMIT で指定します。SCALELIMITは、%指定で記述します。

  • -xlspaper page:2:1,limit:80%

例は、用紙サイズを横2ページ縦1ページに納まるように拡大縮小するが、80%より縮小しないための設定。

CGM対応の強化

CGMの読み込み機能は、ISO/IEC 8632:1999のCGM, W3CのWebCGM 2.1の仕様に対応。

「Docx2HTML出力版」の機能強化

docxファイルのHTML変換に特化した「Docx2HTML出力版」の機能を強化しました。

機能の強化

  • HTMLをWordのアウトラインレベル1から3に応じて分割して出力するオプション -split を追加
  • HTMLを分割出力した場合に、Wordの自動目次機能で作成した目次箇所を別のファイルとして出力するオプション -tocout を追加
  • HTMLを分割出力した場合に、分割した次のページや前のページに移動するリンクを出力するオプション -pagenavi を追加
  • Word上で指定した表の装飾を、出力するHTMLのテーブルのセルに反映できるオプション -tablestyle を追加
  • HTMLの言語コードを任意で指定できるオプション -lang を追加
  • Wordの自動目次機能で作成した目次の項目をHTMLに出力した場合に、目次の各<p>タグにWord上の見出しのアウトラインレベルに応じた class を出力するようにした。その他、目次を便利に使えるように<div>やid、classの追加
  • 目次箇所の表示/非表示をコントロールするモバイル用のボタンを配置できるようにタグを追加(モバイル用のボタンの利用にはjavascriptとcssが必要)

仕様の変更

  • Wordの自動目次機能で作成した目次箇所を、目次箇所の前の<section>に含めず、<nav>タグ内に出力するようにした
  • 同梱のサンプルCSSを改訂、追加

障害を修正

  • Wordで挿入したブックマークの位置が、HTML出力時に本来の<section>の外に設定される場合がある問題を修正

機能紹介:HTML変換「Docx2HTML出力版」

その他

  • Office Server Document Converter V9.0 で新たに実装された機能に関しては、「V9.0の機能と特長」をご参照ください。

V9.0の機能と特長