3. 制限事項

3.1. 対象PDFファイル

PDF仕様（PDF32000-2）に準拠したPDF1.3 ～ PDF2.0
オープンできるPDFのファイルサイズは2GBまでとなります。
ページ数は明示的な制限はしておりません。

3.2. レンダリング品質および性能について

対象PDFであっても一部正しく表示できない項目があります。詳しくは「PDFViewerSDK表示仕様.pdf」をご覧ください。
PDFファイルや実行環境など条件によっては、表示仕様に記載されていない未知の制限が存在する場合があります。
表示や画像出力や印刷のレンダリング品質や速度や消費メモリなどの性能について、特定の品質や性能を保証するものではありません。特にAdobe Acrobat/Adobe Readerを含む他社製品のPDFビューアと同等の品質や性能を保証するものではありません。
表示や画像出力や印刷の品質および性能は、実行環境やプリンタおよびプリンタドライバ、PDFファイルのデータ、描画領域のサイズ、解像度、カラー、拡大縮小率、その他要因によって影響を受けます。条件が違う場合には、必ずしも同じ結果になりません。
表示と画像出力、印刷では異なる結果になる場合があります。
レンダリング品質や性能について、実運用環境と同等の環境や出力方法、また実際に扱うものと同等のPDFデータで導入前によくご確認ください。
下記の場合に表示や印刷が遅くなります。
- 半透明やブレンドを含むPDF
- 細かなパターンやパスを多数含むPDF
用紙サイズの大きなPDFファイルや、PDFデータ内に大きな画像を含む場合など、レンダリング処理中にメモリが不足した場合、ページ全体もしくはページの一部が描画されないことがあります。
32bit版、とくに.NET Framework、Visual Basicのランタイムを併用する場合はメモリ不足に陥りやすいため、そのような場合は、64bit版やネイティブアプリケーションをご検討ください。
タスクスケジューラやサービス等、デスクトップが存在しない環境では、場合によってPDFが正しく印刷や画像出力されない可能性があります。
PDF/A、PDF/X等のPDFファイルの表示は可能ですが、表示に関する要件をすべて満たしません。特にPDFのプロファイルの扱いは厳密には従っていないため、色が正確ではない場合があります。
モノクロ二値のデバイスに表示・印刷した場合や、画像ファイル出力において、モノクロ（IMAGECOLOR_MONOCHROME）、ブラック（IMAGECOLOR_BLACK）を指定した場合は、十分なレンダリング品質が得られません。
ピクセル単位での描画の正確性は保証しておりません。アンチエイリアスのかかり、線の幅の均一さなどご希望通りとならないことがあります。
Direcdt2Dを使用しない場合、Smoothing にはGDI+が使用されますが、Micorosoft社はGDI+のサービスでの利用をサポートしておりません。サービスでのご利用時は場合によってPDFが正しく印刷や画像出力されない可能性があります。Smoothing をOFFにしてご利用いただくことをお勧めいたします。

3.3. 複数プロセス/スレッドでの同時使用

複数のプロセスで API を同時に使用することは問題ありません。
同一プロセス内の複数のスレッドで　APIを同時に使用することは、次の例外を除き問題ありません。
複数スレッドでの印刷はできません。PDFDocumentクラスの下記のAPIは、複数スレッドでの同時使用には非対応です。
- startPrint() / startPrintExt() / startPrintExt2()
- endPrint()
- abortPrint()
- printPage()

3.4. .NET / .NET Frameworkからの利用

画面表示や印刷は Win32 GDIを利用します。ディスプレィやプリンタのデバイスコンテキストなどの準備は Win32 API を利用して上位アプリケーションで行う必要があります。P/Invoke経由で行うサンプル(ApiDotNetCSharp)を添付しております。
System.Drawing、System.Printing名前空間などの .NET / .NET Frameworkのグラフィックスや印刷フレームワークには対応しておりません。
System.Pringing 名前空間の印刷機能とdrawPageメソッドを使用して印刷する事は可能ですが、印刷速度が遅くなることが判明しておりますので推奨いたしません。

3.5. その他

文字列検索では、MediaBoxやCropBoxの指定に関わらずBox外の文字列も検索にヒットします。