製品概要

Word API V0.5 は、Microsoft Wordの文書ファイルに対して、サーバーサイドで加工・処理を行うライブラリです。

特徴

Word API は、以下のような特徴を持っています。

差し込み印刷

差し込み印刷とは、以下のイメージ図に示す通り、あらかじめ作成されたテンプレートに指定したデータを差し込むことによって、データ毎にドキュメントをパーソナライズすることができる機能です。

DataMerge Image

差し込み印刷はMicrosoft Word標準の機能ですが、Word APIではサーバーサイドで差し込み印刷を実行できるほか、以下のような特徴を持っています。

  • 複数のデータファイルフォーマットに対応
  • データのレコードごとにファイルを出力
  • 複雑な形式のテンプレートファイルに対応

リンクの解除

Microsoft Wordでは、リンクを使用してドキュメントや画像を参照することが可能です。しかし、対象のファイルや参照先のファイルが移動するとリンクのエラーが起こります。
Word APIでは、以下のイメージ図に示す通り、リンク先のファイルをドキュメントに取り込む(リンクを解除)ことによって、1つのドキュメント内でファイルを完結させることが可能です。

UnLink Image

Word APIでは、以下のファイルのリンクを解除することができます。

  • サブ文書のリンク解除
  • リンク形式の画像の埋め込み

文書の比較

Word APIでは2つのドキュメントの差分を解析し、以下のイメージ図に示す通り、差分結果を異なる形式で取得することができます。

Compare Image

差分結果は以下の形式で取得することができます。

  • 差分内容に下線等の修飾を行ったドキュメントとして取得
  • 差分内容を新旧対応表形式に変換したドキュメントとして取得
  • 「ラベル(項目名)-データ」の形式で取得

ドキュメントの検査

Word APIではMicrosoft Wordのドキュメント検査の「ドキュメントのプロパティと個人情報」、「隠し文字」の削除を行うことができます。

Inspect Document

ドキュメントの検査を実行すると、「ドキュメントのプロパティと個人情報」、「隠し文字」が削除されたファイルが出力されます。

逐次編集処理

Word APIの逐次編集処理では、Microsoft Wordで作成されたファイルについて Microsoft Wordに依存することなく編集することができます。
本機能は.NETインターフェイスのみで有効です。

入出力形式

Word API V0.5 が対応する入出力ファイル形式は下記のとおりです。

入力ファイル形式
.docx
MS Word 2007/2010/2013/2016/2019
出力ファイル形式
.docx
MS Word 2007/2010/2013/2016/2019

動作環境

項目 内容
Windows版 Windows Server 2019
Windows Server 2022
Windows 10(x64)
Windows 11
CPU 上記OSが正常に動作するIntel系のCPU、および100%互換性を持つプロセッサー
必要メモリ 上記OSが推奨するメモリ以上(これに加えて1GB以上の空き容量を推奨)
ハードディスク 本製品のインストールに必要な100MB以上の空き容量
ランタイム 本ライブラリを使用するには、以下の.NET ランタイムとVisual C++ 2019ランタイムライブラリが必要です。
あらかじめ実行環境にインストールを行ってください。
Windows Desktop Runtime 6.0(または.NET 6.0 SDK)
Microsoft Visual C++ 2019 再頒布可能パッケージ
Microsoft Visual C++ 2019 再頒布可能パッケージは本ライブラリのインストーラを使用することでも導入できます。

評価版について

Word API V0.5は以下のような制限があります。

上記以外には機能的な制限はありません。

制限事項