第1章 PDF Tool APIの開発環境を整える(Linux)

1–1 ライブラリファイル、ヘッダーファイルを配置する

インストーラを利用してセットアップを行います。


  1. スーパーユーザーでログインします。
  2. rpmコマンドを実行します。rpm –i setup-lib.rpm [--prefix インストールパス]
  3. --prefixを省略した場合、「/usr/AHPDFToolV6-lib」にインストールされます。


Linux-インストールディレクトリ


インストールディレクトリの内容

インストールされるディレクトリ、ファイルの内容は次の通りです。


ディレクトリ/ファイル名内容
includeヘッダファイル
libAPIライブラリファイル
binJavaインターフェース用(jarファイル)
ToolCmdコマンドライン実行ファイル
fontconfigフォント構築ファイル
Licenseライセンスファイル
run.shコマンドライン用シェルスクリプト


APIライブラリファイルの参照方法

PDF Tool APIを使用したプログラムを実行するには、環境変数「LD_LIBRARY_PATH」に「{インストールディレクトリ}/lib」へのパスを追加してください。

(設定例)

$ export LD_LIBRARY_PATH=[Install directory]/lib:${LD_LIBRARY_PATH}


1–2 ライセンスファイルを配置する

 (設定例)

 $ export PTL60_LIC_PATH=[Install directory]/License


1–3 フォントの準備

テキスト透かしを挿入したりページ上に文字を描画するには、フォント情報が必要です。

PDF Tool APIは、システムに存在するフォントを参照します。

そのため、あらかじめ、参照するフォントの場所を「フォント構築ファイル」に設定します。

Linux環境においては、「フォント構築ファイル」の設定は必須です。この設定がない場合、テキスト透かしや文字描画の処理は行われません。


フォント構築ファイルの作成

 {インストールディレクトリ}/fontconfig


 font-config.xml :フォント構築ファイルのひな型

 font-config.dtd :font-config.xmlの定義ファイル


 (例)

  <font-config>

   <font-folder path=”/usr/share/fonts/ipa-gothic”></font-folder>

   <font-folder path=”/usr/share/fonts/ipa-mincho”></font-folder>

  </font-config>



(設定例)

$ export PTL60_FONT_CONFIGFILE=[Install directory]/fontconfig/font-config.xml


1–4 環境変数のまとめと参考シェルスクリプト

環境変数のまとめ

Linux環境においてPDF Tool APIを使用したプログラムを実行するためには、次の環境変数の設定が必須です。

環境変数名 設定値
PTL60_LIC_PATHライセンスファイル「ptalic.dat」が存在するディレクトリ
PTL60_FONT_CONFIGFILEフォント構築ファイル「font-config.xml」のフルパス
LD_LIBRARY_PATHAPIライブラリファイルが存在するディレクトリ


参考シェルスクリプト

PDF Tool APIを使用したプログラムを実行するための環境構築については、シェルスクリプト
 「{インストールディレクトリ}/run.sh」
をご参考ください。
「run.sh」は、コマンドライン「AHPDFToolCmd60」を実行するスクリプトです。