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アクロバットでなくてもPDFができるのはなぜ? |
更新日: 2008/09/07 |
国際標準化機構(ISO: International Organization for Standardization)は、2008年7月1日PDFの仕様を公刊しました。
PDFの仕様書は次の場所で購入することができます。
「ISO 32000-1:2008 Document management -- Portable document format -- Part 1: PDF 1.7」PDFは紙を代替する電子ファイルとしては、デファクト標準と言ってよいと思います。しかし、その仕様は、登場してから、2007年まではアドビが単独で作成・管理していました。アドビは望むようにPDFの仕様を決定・変更することができたのです。
下で説明していますとおり、アドビ以外のサードパーティが自由にPDFを作成したり、読むソフトを開発して販売することはずっと許可されてきました。しかし、それはすべてアドビの手のひらの上でのできことでした。しかし、2008年を境に、PDFの仕様はアドビの制御を離れて、国際標準化団体ISOが管理するものとなりました。
PDFを、情報の保存・交換形式として、紙の代わりに使うためには、この国際標準化は非常に大きな意義をもつことになるでしょう。今、PDFの役割がコペルニクス的転回の時期を向かえようとしていると言っても良いと思います。
詳しくは、「PDFの国際標準化への歩み」を参照してください。
文書の配布にPDFを使いたいが、PDFを作るにはアドビ(米国:Adobe Systems, Inc.)のアクロバットが必要と考えている方が多いでしょう。しかし、アドビがPDFの仕様を公開していることから、アドビ以外の会社からも沢山のPDF関連ソフトが提供されています。現在では、アクロバットがなくても自由にPDFを作成したり、表示、印刷、編集することができます。次に述べるようにPDFの仕様書は公開されていますので、アドビ以外の会社もアクロバットと互換のPDFを作ることができるのです。
PDFの仕様書は公開されています。現在は、第5版となっていますが、これはアドビのパートナー・ページ の「PDF Reference (PDF: 8.28M)」からだれでも入手できます。
第5版の最初の章には下記のように明記されています。
「この本はPDFのファイル形式についての説明を提供し、第一に、PDFファイルを直接生成するPDF Producerアプリケーションの開発者のためのものである。また、開発者が既存のPDFファイルを読んで、内容を解釈し、変更するPDF Consumerアプリケーションを記述するのに十分な情報を含んでいる。」
PDFはアプリケーションから独立の仕様として、アドビの製品のみでなく、サードパーティの開発者が自由にPDFを書いたり、読んだり、修正することが意図されています。
アンテナハウスは、このPDF仕様書の記述に基づき、「より良い製品を、適切な価格でお客様に提供する」ためにPDFの基本ライブラリーの開発に取り組んでいます。
また、PDFの仕様書が公開されていることは文書保管形式として大きな意味があります。10年、20年、50年後、仮にパソコンやWindowsが使えなくても、仕様書があり、開発者がいればPDFを読んだり書いたりできるでしょう。