公開鍵セキュリティ設定ツール

最終更新日:2011/3/30

公開鍵セキュリティ設定ツール

公開鍵セキュリティ設定ツールは、「PDF電子署名モジュール」の無償オプションです。このツールを使えば、次のようなPDFセキュリティについての不安を解消できます。

PDFセキュリティの不安

パスワード方式のセキュリティには、いろいろ不安があります。

  • パスワード自体を受け渡せば、当然に、秘密を知っている人が複数になる。それで、本当に秘密を守れるのだろうか。
  • パスワード自体が漏洩してしまえば、パスワード・セキュリティは無力になってしまう。パスワードを秘密に保つのが実は一番大変!
  • パスワードだけでは、PDFを閲覧できる人を特定の人に設定する仕組みを作れない!
  • 貴重な情報をPDFで頒布・販売したいが、パスワードだけでは違法コピーは制限できない。違法コピーが心配だ。

PDF公開鍵セキュリティ(デジタルIDによるセキュリティ)を使えば、これらの不安は全部解消できます!

PDFの公開鍵セキュリティとは

暗号方式には、さまざまな方式がありますが、大きくは共通鍵暗号方式と公開鍵暗号方式に分けることができます。共通鍵暗号方式は、いわゆるパスワードを使う方式になります。それに対して公開鍵暗号方式は、公開鍵と秘密鍵のペアを使う方式です。

PDFのパスワード・セキュリティ設定機能は多くの人がご存知と思います。一方、PDFには公開鍵暗号方式を利用したセキュリティ設定機能もあります。

データに公開鍵で暗号化しますと、それに対応する秘密鍵でしか、暗号を解除できなくなります。公開鍵と秘密鍵は1対1対応ですので、PDFに公開鍵セキュリティ設定をすると、それに対応する唯一つの秘密鍵を所有する人だけが閲覧できるPDFを作ることができます。つまり、PDFに対して、特定の人しか閲覧できないようなセキュリティ設定ができます。

注意: Adobe Acrobat/ReaderではデジタルIDによるセキュリティと表示されます。本製品では、デジタルIDという言葉は意味するところが曖昧なことから、採用していません。

公開鍵セキュリティ設定したPDFを閲覧するには

PDFを配布する側が公開鍵セキュリティを設定します。受け取った側の人が、それを閲覧するにはどうするのでしょうか?これには次の2つの方法があります。

  • 予め、公開鍵に対応する秘密鍵をもつ、公開鍵・秘密鍵ペア(Windowsでは、「個人用証明書」と言います)をWindows証明書ストアにインポートしておきます。すると、Adobe Acrobat/Readerは、その個人用証明書を使ってPDFの暗号を解いて閲覧できます。
  • Acrobat自身のセキュリティ設定メニューに「IDを追加」という機能があります。IDを追加という機能で、予め、公開鍵・秘密鍵ペアをAcrobatのデジタルIDファイルとしてインポートします。

本ツールの機能

本製品の機能を大きく分けると次の二つとなります。

  1. PDFに公開鍵によるセキュリティを設定します。
  2. 暗号鍵(公開鍵)および暗号鍵・利用者鍵(公開鍵・秘密鍵ペア)を生成します。

動作環境

本ツールは「PDF電子署名モジュールV1」のオプションとして用意しています。このため本ツール単独では動作しません。本ツールを動作させるには「PDF電子署名モジュールV1」を予めインストールしておくことが必要です。

PDF電子署名モジュールのインストール

「PDF電子署名モジュール」を未だインストールしていない場合は、最初に、「PDF電子署名モジュールV1.1」の中の「署名処理プログラム」をインストールしてください。

注意: 本ツールを使うだけでしたら、「GUI版設定プログラム」は使用しませんので、インストールする必要はありません。

本ツールのダウンロード、インストールと起動

本ツールのダウンロード・ファイル(ZIP形式)を解凍しますと、PubSectool.exeが現れます。

本ツールのプログラムは、PubSectool.exeファイルのみです。このファイルを「PDF電子署名モジュールV1」の中の「署名処理プログラム」をインストールしたフォルダ(標準では、C:\Program Files\Antenna\PDFSign)にコピーして使用してください。

起動するには、PubSectool.exeをダブルクリックします。次のようなダイヤログが立ち上がります。

「公開鍵セキュリティ設定ツール」GUI

ライセンス価格・サポート保守

本ツールは「PDF電子署名モジュール」の無償オプションです。「PDF電子署名モジュール」のライセンスをお持ちの場合、無償でお使いいただくことができます。但し、サポートと保守は有償でご契約いただく必要があります。サポート・保守についてのお問い合わせは、システム営業グループ(sis@antenna.co.jp)までどうぞ。


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