PDFとはなんですか?
PDFにするとどんなメリットがありますか?

更新日: 2009/10/08

このページの目的

仕事でパソコンを使っている人はもとより、自分の趣味でWebページを検索したり、メールで情報を交換しはじめた人が最初にぶつかって面食らうのが、PDFで配布されるファイルではないだろうか?ここでは、そうした人のためにPDFとは何かという素朴な疑問に答えてみました。

PDFとは印刷ページと同じ状態を保存するファイル形式の名前

PDF(Portable Document Format:ポータブル・ドキュメント・フォーマットの略称)は紙に印刷するのと同じ状態のページを保存するファイル形式の名前である。

PDFはPDF Driverを使ってアプリケーションの印刷機能から作成する方法が普及している。このとき、印刷したのと同じ形式が保存される。

PDFを受け取ったときは、PDF Readerを使って表示・印刷する。

PDFは情報の配布・交換・蓄積を電子的に行なうために用いられる。

PDFが誕生する以前には紙に印刷して交換していた情報を、PDF形式として作成することで、紙の上に印刷して表現される文書のデザインやレイアウトを完全に表現できる。一言でいうならば、PDFは印刷文化を継承する電子的な紙である。

PDFのページ内容PDFのページ内容

PDF作成、配布と閲読

マイクロソフトOfficeなどで作成した文書をPDFに変換して、電子メールで送ったり、Webページにアップロードして配布する。電子メールで受信したり、WebページからダウンロードしたPDFはPDFリーダを使って読む。(次の図を参照)

PDFの作成、配布、閲覧 PDFの作成、配布、閲覧

作成用ソフトウェアには印刷専門家向けの高度なものから、一般のオフィスソフト用、サーバで自動作成するものまで様々な種類がある。

例えば、「瞬簡PDF3」はPDF作成用のプリンタ・ドライバを使ってアプリケーションからPDFを自動的に作成するためのツールをセットにしたものです。

PDFを受け取ったときにPDFを読むためのソフトウェアがPDFリーダである。PDFはPDFリーダを使って可視化し、画面で読んだり印刷する。Windowsなど主要な環境ではPDFのリーダとしてアドビ・リーダが無償で配布されている。携帯電話用や携帯電話や家電機器上のアドビ・リーダLEも提供されており、一部の携帯電話などに搭載されている。マッキントッシュでは特別なリーダを使わなくてもPDFを読むことができる。

PDFのリーダはアドビ以外の会社からも提供されている。

PDFの誕生と普及の経緯

PDFは印刷のための技術であるページ記述言語PostScript(ポストスクリプト)をベースとして開発された。PostScriptは制作者がレイアウト済みの印刷ページを印刷会社に渡すためのもので情報交換用ではない。

PDFでは情報交換の用途のためにナビゲーション、リンク、注釈、フォームなどの様々な機能が追加されている。

PDFを作成するソフトウェアは、当初、有償で比較的高価であった。その後、PDFを作成するソフトウェアの価格が安価になり、また、無償のPDF作成ソフトも多く出回ることで、一般のユーザもワープロや表計算ソフトで作成した文書を手軽にPDFにして、Webページや電子メールで受け渡すことができるようになり、一般の消費者の間でも利用が広がっている。

PDFを表示するソフトウェアは前述のように無償で配布されている。これにより、印刷物と同じ高品質なレイアウトをもつ情報を不特定多数を対象に配布することが可能になった。

PDFとHTML

現在、PDFと並ぶもう一つの有力な情報伝達形式は、Webページを作成する言語であるHTML(ハイパーテキストマークアップランゲージ(Hyper Text Markup Language)の略)である。

HTMLの目的は、コンピュータの画面上に情報を表示しながら、分散した情報を迅速にナビゲートすることに主眼が置かれている。画面は大きさ、縦横比や解像度が様々なため印刷レイアウトの再現が難しい。ブラウザは表示するウインドウの大きさに併せてHTMLを整形している。しかし、HTMLのページをプリンタで印刷しようとすると綺麗にレイアウトできないことも多い。現在のところ、HTMLではレイアウト再現性を持たせることができない。

このようにHTMLとPDFは、生まれが全くことなっており、水と油の関係である。これをどのように統合するかが、電子的な情報交換における大きな課題である。

PDFの効用は、紙を使う情報交換を上回る

PDFを使うと、従来、紙を使って行っていた情報の伝達・管理を電子ファイルに置き換えることができる。電子ファイルを使うことで情報の伝達コストの削減、保管・管理のスペース削減、検索の効率化、情報交換に要する時間の節約など大きな経済効果が見込まれる。

PDFの最大の特徴は紙に代わる電子ファイルであること。つまり、紙のように印刷という形で情報を固定化して、その固定化された情報を受け渡すことができる。

これに対して、HTMLは情報の固定化を想定していないので、ある瞬間の状態を保存するには不向きである。例えば、Webページで何かを注文した時、その注文した記録を保存しておくためには、HTMLのままではなく、PDFにして保存するのが良い。

アプリケーション独立性

電子的なファイルを作成するにはアプリケーションを使用する。作成されたファイルはアプリケーション独自の形式になっており、そのファイルを第三者が閲覧するには、作成したアプリケーションまたは専用の閲覧ソフトが必要である。例えば、マイクロソフトのオフィスで作成した電子ファイルを配布すれば、それを作成したオフィスと互換性をもつアプリケーションがないとファイルの内容を閲覧することができない。しかし、オフィスのファイルをPDFにして受け渡すことで、受け手は、PDFのリーダだけあれば情報を閲覧することができる。

環境独立性

パソコン上の電子ファイルは一般に作成した環境に依存する。例えば、文字を表示するには、その電子ファイルを作成した環境にあるフォントを利用する。同じ電子ファイルを、別のパソコンで見るとき、同じフォントがないと可視化したときの結果が変わってしまい、酷い時は文字化けという結果になる。

PDFを作成する時に、フォントを埋め込むことで、受け手の環境に同一のフォントがなくても文字化けを起こさずに可視化できる。

PDFのセキュリティ設定

PDFにはセキュリティを設定することができるので、作成者が意図しない人はファイルを見られないようにしたり、あるいは意図しない変更・利用をされないようにできる。例えば、上述の注文記録を保管するという場合は、注文を受けた記録をPDFに作成する際、そのPDFを受領者が変更できないようにセキュリティを設定しておくと良い。

セキュリティには特定の受け手にしか見せないようにするための閲覧制限のほか、コピー・変更を制限するセキュリティ設定もできる。

設定方法は、パスワードによる方法が一般的であるが、それだけではなく公開鍵証明書を使う方法など高度な方法もある。

PDFの改竄検出・証拠性の向上

PDFに電子署名を施すことで、改竄された場合、それを検出することができる。紙を使う場合は、紙の経年変化、インクのしみ、筆跡などを頼りに物理的・視覚的な鑑定で改竄を検出しなければならないが、PDFの電子署名を使えば、コンピュータによるデジタル処理で改竄検出が可能になる。

電子署名では、署名使用した電子証明書によって署名者を特定できる。改竄検出とあいまって、紙の捺印と比較しても、勝るとも劣らない証拠性をPDFに付与できる。

PDFは配布だけではなく、注釈などを書き込むことで、意見の収集にも使える。

PDFは配布用の形式として受け止められていることが多いが、適切なツールを使えば、これに注釈をつけたり、文字を変更したり(タッチアップ)、文字や図形を追加することができる。

PDFで受け取った情報に電子ファイルのままで情報を追加する機能を使うことで、従来、紙を使ってやり取りしていたことを電子ファイルだけで実現できる。

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