第2章 注意事項・制限事項
2–1 印刷品質について
PDF Driverは印刷機能を持つすべてのソフトウェアで使用することができますが、動作環境やソフトウェアの仕様などにより、正常にPDFが作成できない、描画状態がオリジナルと異なるなどの現象が発生する場合があります。
弊社では、下記のソフトウェアで印刷テストを行っています。
Microsoft Excel 2013 / 2016 / 2019 日本語版
Microsoft PowerPoint 2013 / 2016 / 2019 日本語版
Microsoft Word 2013 / 2016 / 2019 日本語版
2–2 制限事項
【全般】
- PDF Driverは、ネットワークプリンターとしてご利用いただくことはできません。
- Windowsのプリンター一覧に表示されるプリンター名を変更しないでください。一部の機能が正常に動作しなくなるおそれがあります。
- Adobe AcrobatなどのPDFビューアからPDF Driverを指定し印刷する動作、および印刷結果であるPDFファイルについては保証されません。
- PDF Driverを使用した場合に作成可能なPDFバージョンは、PDF1.3 ~ PDF1.7です。
- プリンターが出力するときのピクセル数は、「用紙サイズ(インチ換算)×解像度」で決まります。この値が非常に大きくなる設定のときに、印刷が行われずPDFファイルが出力されない場合があります。そのような場合は、用紙サイズを小さくするか、あるいは、解像度を低い値に設定してください。設定値の目安は、「用紙サイズ(縦)×解像度」あるいは「用紙サイズ(横)×解像度」が16bitの上限である「65535」より小さくなる値です。(参考:3600 dpiなら約460mm、600 dpiなら約2750mmが上限値となります)
- PDF Driverは、Modern UIに対応していません。Modern UIを持つソフトウェアから印刷を行った場合、ユーザーインターフェースが期待される動作をせず、ファイル保存ダイアログはデスクトップ上に表示されます。
- PDF DriverはWindows 8.1付属の「リーダー」について動作保証していません。PDFファイルが「リーダー」と関連付けられているとき、PDF Driverの設定が「作成後PDFを表示」であっても、作成後にPDFファイルが表示されない場合があります。
【フォント関連】
- 縦書きや文字が回転されている場合は、フォントを埋め込む設定で印刷を行ってください。フォントを埋めこんでいない場合、文字が元文書とは異なる方向に回転したり位置がずれて表示されます。
- 縦書き文字の出力対応は、MSゴシックとArial Unicode MSを基準としています。
- 対応フォントは、True Type、Open Type、Type1フォントです。Windowsで使用可能なフォント以外については動作保証されません。また、フォントの仕様に沿っていないフォントについては動作保証されません。
- Open Type Fontでは、フォントによって縦書き記号が回転する場合があります。
- Open Type Fontをフォント作成ツール「FontForge」でTrue Type Fontに変換したフォントは正しく変換されません。
- Webフォントを使用したWebページのPDF出力には対応していません。
- PDF Driverは、Windowsのサービス(Windowsサービス、Internet Information Serviceなど)での利用において、外字出力には対応していません。
- 透かし文字列のフォントとして「Roman」などfon形式フォントを選択した場合、PDF出力に失敗し、PDFが出力されない、もしくは0バイトのPDFファイルが残ります。
- 一部のシンボルフォントの文字についてPDF出力が正しく行われません。
- JISX0213の一部の文字について、文字幅が元文書と異なってPDF出力されます。
【画像関連】
- 透過画像や図形が含まれているとき、出力されたPDFでは黒く塗りつぶされた表示になる場合があります。
- 透過画像や図形が含まれているとき、PDF/AやPDF/X設定時にPDFが出力されない、あるいは、ファイルサイズが0KBであるPDFファイルが出力される場合があります。
- 画像や図形のグラデーションやパターンが元文書の通りに変換されない場合があります。
【色変換について】
- PDF/A、PDF/X設定でPDF出力を行う場合、グレースケールあるいはモノクロ変換は行われません。
- グレースケールあるいはモノクロ変換設定でかつPDFファイルを透かしとして指定している場合、透かし部分はグレースケールおよびモノクロ変換は行われません。
【透かしについて】
- 透かしの配置を最背面に設定した場合、印刷を行うアプリケーションによっては、透かしが他のデータの背面に配置され見えない状態になることがあります。
【出力ファイル名】
- PDF Driverは印刷ジョブ名をPDFファイル名としています。Windowsにおいてファイル名に使用できない9種類の記号 \ / : * ? “ < > | が印刷ジョブ名に含まれている場合、PDF Driverはこれらの記号を「_」(0x5F)に置換しPDFファイル名とします。
- PDF Driverは印刷ジョブ名をPDFファイル名としています。印刷ジョブ名に制御コード(0x01~0x1F)が含まれる場合、これを半角スペースに置換しPDFファイル名とします。
【Excelからの印刷について】
- Excelファイルにおいて、「ページ設定」の印刷品質(解像度)設定値の変更を行った場合、出力されるPDFファイルの結果が印刷プレビューと異なり、行やページが増減する場合があります。
2–3 メッセージ表示について
PDF Driverは、印刷処理中にメッセージ表示を行う場合があります。
PDF Driverが表示するメッセージを抑止する場合は、下記のレジストリを設定します。
- [キー名]
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\AntennaHouse\PDF_Driver\7.5\Notification
- [値名と型]
- Error: DWORD
- [設定値]
- 0 : メッセージ表示が抑止されます
0以外: メッセージは表示されます