第六回多言語組版研究会:メモ

STSFの歴史

モダンな描画システム

【疑問】例えば、PDFにフォントのアウトラインを埋め込むにはフォントにアクセスしてアウトラインを取り出す必要がある。Type1形式のレガシーなフォント資産は沢山あるがそういうものに対して、アウトラインの取り出しなどの機能はサポートされるか?

【疑問】Windowsは、インテリジェント・フォントの機能を使わずに自分でいろいろやっている部分がある。STSFのような奇麗事で、そういうWindows方式と競争できるのだろうか?

STSFのサーバモデル

【問題点】FontServerでフォント管理する場合、誰がフォントを利用する権利を持っているかもうまく管理しないと、フォントの権利保護の間での問題が生じるのではないか?ということが指摘された。

Fontconfig, Xft2

STSFと競合するプロジェクトとしてXFree86プロジェクトのKeith Packardが開発しているFontconfig, Xft2がある。Xfree86は、Suse、Compaq/HPのスポンサーによるもの。

「Xft2 and STSF, A Side by Side Comparison Revision A, March 27, 2003」は、SunのGNOMEデスクトップ・プロジェクトの観点からSTSFとXft2の比較を行っている。

多言語化の4階層モデル

Unicodeは、2バイト固定で、コードの境界が文字の境界という神話があった。しかし、実際は、Unicodeでの文字は可変長のバイトをもつと考えるべき。一番、最初の例としては、サロゲート。2つのコードを組み合わせて100万の文字を追加する空間を生成。

4階層モデルは、そういう誤った神話を正すためのコンセプトとして提唱したもの。

JIS X0213では、「か+半濁音記号(上付き。)」が1文字になる。Unicodeでは、16ビット2文字である。そうなると日本語処理でもサロゲート的処理が必要になる。

配布資料


【お断り】本のレジュメは樋浦氏の講演内容をメモしたものです。理解の誤りがあるかもしれませんので、その際は、ご連絡ください。
2003年6月29日小林(徳)記。