XSL Formatter ケーススタディ
多言語オンラインヘルプ校正システム
概要
項目 | データ |
---|---|
ユーザ名 | 株式会社 十印 |
ライセンスタイプ | XSL FormatterV2サーバライセンスおよびPDF出力オプション |
稼動開始時期 | 2003年 6月 |
開発会社 | 自社開発 |
本システムは、統合XML出版システムのひとつのコンポーネントとしてオンライン向けコンテンツの校正システムとして開発されています。
データベースで管理されたXML素材(画像・文章)をウェブアプリケーションが処理して納品物(Web系オンラインヘルプ)と校正用のPDFファイルをワン・クリックで同一素材から作成します。
XML素材は、翻訳メモリとシームレスに連携し、多言語展開も全く同じフローで作成できるよう、システムは非常にユーザーフレンドリーに設計されています。
多言語オンラインヘルプ校正システム インターフェイス
運用
顧客のパナソニック コミュニケーションズ株式会社様は、納品物(Web系オンラインヘルプ)を現状のペーパーマニュアルの校正作業フローを逸脱することなく、納品・校正ができるシステムを望んでおられました。
当社では、上記要件に基づいて、XML素材(画像・文章)から納品物(Web系オンラインヘルプ)の機能、ルック&フィール、がほぼ同様に再現できるようなXSL-FOへのスタイルシートを作成しました。
XML素材は、しおり、キーワード、リンク、ヘッダー、PDFのページ区切り、レイアウトサイズ、に工夫をこらした校正用PDFへのスタイルシートを使いXSL Formatterで自動組版されます。
校正担当者は、納品物(Web系オンラインヘルプ)の校正用PDFファイルに対して、慣れ親しんだPDF校正ツールで校正を行うことができ、このシステムでWeb系オンラインヘルプについてもペーパーマニュアル同様、デジタルデータ上での的確な校正が可能になりました。
XSL Formatter の選定理由
XSL Formatter 導入以前は、Adobe製の FrameMakerでXML素材(画像・文章)を読み込んで、マニュアルで組版して校正用のPDFを生成しておりましたが、マニュアル作業による人為的なミス、納品物作成とは同時におこなえないことに起因する納品物と校正PDFファイルの同期の問題、また、仕上がりのPDFの画像等の質が、納品物(Web系オンラインヘルプ)に比べて劣る、といった点が校正の問題として浮上しておりました。
特に、FrameMakerから生成されたPDFのJPEG画像ファイルの品質については、Adobe系の製品群を使った流れでは解決できない問題として存在しており、この問題を解決し、かつ、比較的安価で、開発工数の許容範囲内での開発が可能、そして、Web系オンラインヘルプ自動生成のウェブアプリケーションに組み込める製品が求められておりました。
XSL Formatter はこれらの要件を十分に満たしており、多言語組版機能に関しても十分にシステムの要求を満たしていることから導入となりました。
これからの展開
Web系オンラインヘルプの校正用PDFとしては、顧客の要件を十分に満たしておりましたが、今後展開される、ソフトウェア製品添付オンラインヘルプ/PDF形式マニュアルの自動組版ツールとしてもシステム組込・導入を計画しております。サーバ版での自動組版のスピードという懸案事項が解決されるなら、XML対応DTPツール等と同様、PDF形式マニュアルの組版ツールとしても期待されます。