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文書の作り方にもお国柄が現れるようで、日本人は文書に表組みを多用するのが好きな民族なのだと 聞いたことがありますが、どうなんでしょう?
好きかどうかはともかく、文書中に表を使って説明すると分かりやすい場合があることは確かですね。 項目とそれに対する説明を罫線で区切って整然と並べた表を見ると、内容を読む前から分かった ような気になってしまうのは私だけでしょうか?
さて、表というと縦横の罫線でマス目が区切られたものをつい思い浮かべてしまいますが、欧米 の人のつくる表では罫線が使われないことの方が普通なようです。 欧米では長年タイプライターで文書を作ってきたため、そもそも罫線を使う発想がないのでしょうね。
ところがPDFからOfficeファイルに逆変換する場合、この罫線のない表というのも誤変換を招きやすいやっかいな 存在です。
本製品では、PDFからWordやPowerPointに変換する場合にまず文字を区切る 罫線に注目します。もし罫線があればそれを表に組み立ててみて、問題なさそうであれば その間に文字を配置するというように進んでいきます(Excelへの変換では最初から表を前提にした変換を行うので問題ありません)。
もし罫線がなければ、それは通常の本文と判断して次のステップに進むのですが、ここで 元の文書が罫線のない表を配置していたとすると、これを表と判断するか、本文と判断するか迷ってしまいます。
例えば、以下のような英文PDFを例にとってみましょう。
(出典:2008年北海道洞爺湖サミット:
サンクトペテルブルク行動計画における世界のエネルギー安全保障原則の実施状況に関するG8各国の報告(英文))
(クリックすると拡大して表示します。)
英文でよく見かける表組みのパターンかと思います。これを本製品の既定値でWordに変換すると、
これを表とは判断せず、いくつかの文字列が距離を置いて配置されたものと見なして、以下のようにタブを使って本文に変換します。
(クリックすると拡大して表示します。)
これだと、元のイメージと比較してだいぶ異なる印象で、表として編集したい場合にも手間がかかってしまいそうですね。
このような時、本製品の変換詳細機能を使うと、
この部分を表と見なして変換させることができます
(変換詳細機能は、『第5回 グラフのはずが表に変換!?』でも
ご紹介しましたが、PDFのプレビュー画面を見ながら細かな設定を行うことができる便利な機能です)。
それではさっそく指定してみましょう。まず、変換するPDFをリストに登録します。
次に、[編集]メニューから[変換詳細設定]→[表変換の指定]を選択するか、以下の○印のところにあるボタンをクリックします。
(図をクリックすると拡大して表示します)
設定画面が表示されたら目的のページに移動し、表にしたい範囲をマウスでドラッグしてから、左側の[行数]、[列数]指定欄で罫線の数を指定します。
この表の場合は[9行]×[6列]になるようにして、罫線の位置をマウスで調整します。
以下の図をご覧下さい。
(図をクリックすると拡大して表示します)
設定したら、[別名で保存]ボタンをクリックしてこの設定をファイルに保存します。
元の操作画面に戻ったら、先ほどのPDFをもう一度Wordに変換し直してみましょう。
(クリックすると拡大して表示します。)
Word上で、元の表のイメージが再現されることをご確認いただけたと思います。
PDFと同じにするにはWord上で表を選択してから罫線を表示しない設定に変更する必要がありますが、いったんこのように変換しておけばいつでも表として編集できます。
難点があるとすれば、変換詳細設定の画面で罫線の位置を指定するのに少々お手間を要することでしょうか。小さな表であればWord上で直接罫線を引いて表を作る方がてっとり早い場合が
あるかも知れません。ケースバイケースで、このオプションをお試しいただければ幸いです。