「電経新聞 2003年7月28日 ソフトビジネス鳥瞰図 XSL Formatter」

 
XMLにおけるニッチ市場を開拓するアンテナハウス(東京都千代田区、小林徳滋社長、03-3234
-9631)。 ニッチとは言え、XMLの普及に一役買っている。 (北島圭)

コンピユータ同士がデータ交換するための言語「XML」。テータを定義するためのタグが自由に創出できる点が大きなメリツトで、データ交換の標準フォーマットになろうとしている。
また少しずつてはあるが、XMLによる膨大なデータを印刷物として保存したいという二ーズも出てきている。ただXMLはあくまてコンピユータ同士のデータ交換言語なので、それをそのまま人間が読んて理解することは不何能ではないが、かなり難儀だ。
 そこで登場したのが、XML文書やXML帳票用組版エンジン「XSLフオーマッター」。 現在はパージョン2が主力製品となっている同製品の大きな特長は「XMLをPDFなどのベージにすること」 (小林社長) 。
要するに人間には理解しにくいXMLテータを理解しやすい形にする点。その他39カ国語の言語を組版することが可能なことも特長と言える。

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前述通りXMLはコンビュータ同士がテータ交換するために使う言語。そのためXMLには印刷物には欠かせないレイアウト情報がまったくない。 「例えば、文宇は24ポインドのゴシックで、文章をセンタリングするなどのレイアウト指定をスタイルシートで、外から与えなければならない」(小林社長)。
そのレイアウト指定を可能にする技術としてXSL(エクステンシブル・ スタイルシード・ ランケージ)を採用している。XSLはXML文書のスタイルシートを記述する言語。WWWを利用する技術の標準化をすすめる団体であるW3Cによって世界標準仕様に勧告されている。
現状XSLはXMLを印刷するための唯一の標準言語だ。従来、だれもが自由にタグを付けられるXMLを印刷物にすることは難しかった。 理由は「自由なタグなので、タグからば絶対にレイアウト指定が導き出せなかった。また自由に付けているタグをいかに標準化するかなど難問だらけだった」(小林社長) からだ。
それらを解決したのがXSL。これにより主まれたのが同製品となる。
同製品の技術的なポイントは、XSLに正確に準拠している点に尽きる。小林社長は「特に海外から同製品がもっとも正確で高度にXSLに準拠していると評価される」と胸を張る。
現状は、日本での売り上げよりも米国、ドイツ、スウェーデンなどXML技術が進んでいる国々ての売り上げが大きく、全体の7割を占めている。同製品の利用事例は、例えば、国会での審議の内容をXMLで作つている国では、その内容を同製品でPDFにして閲係者に配布している。また化学製品の取扱情報や企業の研究レホードなどXMLて蓄積されたデータをPDFに処理して配布するのが一般的流れ」(小林社長) になっているようだ。
今後は「データをXMLで保有するニーズがどれだけ伸びるかにもよる」(小林社長) が、さらなる普及の兆しを見せていることから「マーケットは自然に大きくなるのでないか」と小林社長は期待する。
価格はサーバラインスが49万8800円。ウィンドウス版、 Linuxx版、UNIX版(ソラリス版)を用意している。

電経新聞社の許可を得て掲載